みなさん、こんにちは。
今回は、2022年1月27日に行われた、カタールワールドカップアジア最終予選 日本代表 vs 中国代表の試合を振り返ります。
今回の試合のデータです。
対象の試合 | アジア最終予選(Road to Qatar)日本代表 vs 中国代表 |
ハイライト | 【日本×中国|ハイライト】伊東純也が3戦連発の日本はホームで中国を下し、2位キープ|AFCアジア予選 - Road to Qatar -|2022 - YouTube |
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総評
両チームには明らかな差があり、日本代表は予想通りボールを保持できる展開となりました。
中国代表は日本代表の国内組と同様にオフシーズンの選手も多く、コンディションは決して良い状態ではないように見えました。
日本代表の国内組の酒井、長友、谷口、大迫のコンディションはもちろんトップレベルではないものの、最低限の準備ができているなと感じました。
守備のところでは日本代表は前半は特に切り替えが早く、即時奪還を意識しながら押し込もうとしていました。
攻撃では開始10分のPKで先制できたものの、その後は停滞感があり満足できる出来ではなかったのではないでしょうか。
攻守両面に収穫と課題があったのでそれらを振り返りたいと思います。
分析
攻撃と守備の収穫と課題を中心に日本代表 vs 中国代表を振り返りたいと思います。
日本代表の攻撃
収穫
- 少ないタッチ数でリズムよくボールを回しながら相手の守備をいなせていた。
- 足元で受ける選手と裏に抜ける選手の使い分けができていた。
- インサイドハーフを中心に斜めのパスを効果的に使えていた。
課題
- ドリブルで仕掛ける選手が少ない
- クロスボールとシュートの質が低い
- 相手が日本の攻撃に慣れてきた後の対応
相手のレベルを考えると評価は難しいですが、特に前半や後半に久保が投入されたあとは少ないタッチでリズムよくボールを回せていたと思います。
そのなかで、足元で受ける選手と裏をとる選手の使い分けや、斜めのパスを効果的に使い、相手を崩そうとしていることはワールドカップ予選の中でもっともよかったのではないかと思います。
ただ、相手のインテンシティが低かったこともあったと思うので、次回のサウジアラビア戦で注視していく必要があると思います。
攻撃面での課題としては、まずはドリブルで仕掛けるシーンがほとんどなかったという点です。
後半になり相手が日本のパス回しに慣れて対応できるようになっていたのもドリブルの少なさが一つの原因だと思います。
サッカーのレベルが上がれば上がるほどドリブルをせずに相手を崩すことは非常に難しくなります。
ドリブルで1枚交わすことができれば数的優位を作れますし、また、カバーをするために相手が出てくる必要があるため、味方選手がフリーになることが多くなります。
このようにドリブルは非常に重要な攻撃手段ですがドリブルで相手を抜いたのは後半途中で投入された久保くらいだと思います。
もう少しドリブルで仕掛けられる選手がいれば攻撃面でより優位に立てるシーンが増えたと思います。
ドリブルで相手をはがす選手も必要!
また、クロスボールが味方選手に合うシーンが少なかったことや16本のシュートで2本しか入っていないことはやはり改善の余地があると思います。
日本代表の守備
収穫
- 攻守の切り替えで即時奪還の意識がチーム全体に浸透していた。
- ハイボールに対してもほとんど負けるシーンがなく、シュートもほとんど打たれていない。
課題
- セットプレーでヒヤッとするシーンがあった。
- 後半のインテンシティが落ちた。
こちらも相手のレベルが低く、ボールを奪いに行けば奪えてしまう状況でした。
その中で、チームとして即時奪還を意識してプレーできていたことや球際に強く行けていたことはよかったと思います。
また、今大会初出場の谷口、板倉の両CBは空中戦や縦パスに対して無難な対応ができていたことは安心してみていられました。
守備面での課題の1つはセットプレーの守備だと思います。
中国代表に打たれた2本のシュートはいずれもセットプレー関連で守り方に課題が残りました。
1本目は距離のある位置からの直接フリーキックでしたが、日本の壁が割れてしまい、ボールは壁の間を抜けてしまいました。
壁の間をボールが通ることはあってはならないことなので、修正してほしいと思います。
2本目はセットプレーをクリアした後のこぼれ球でしたが、セカンドボールの位置に誰もおらず、フリーでシュートを打たれてしまいました。
この2点はサウジアラビア戦までに改善する必要があると思います。
また、前半よりも後半の守備の強度が落ちてしまった点も課題として挙げられます。
日本は海外の選手も多く、移動などで万全のコンディションではないと思います。
サウジアラビアのようなレベルが少し高いチームでは後半に押し込まれる展開になってしまう恐れがあるため、
次戦までによりコンディションを高めてほしいと思います。
選手の評価
この試合に出場した日本人選手にコメントをしたいと思います。
権田 | ほとんど出番はなかったが、セットプレーのボールを落ち着いて処理できていた。ただ、セットプレーではチームとして守備の課題があるので修正をしてほしい。 |
谷口 | 空中戦やくさびのボールへも問題なく対処できていた。試合を通じて安定したプレーをしていた。 |
板倉 | 谷口同様、問題になるプレーは全くなかった。持ち前の技術力でビルドアップも落ち着いてみていられた。 |
酒井 | 守備での球際の強さはさすが。攻撃面ではパスを相手に取られるシーンが多く、改善が必要。国内組のためコンディションは万全ではないと思うので、次戦までに高めてほしい。 |
長友 | 以前のようなアグレッシブさは無くなったが、安定したプレーをしていた。国内組のためコンディションは万全ではないと思うので、次戦までに高めてほしい。 |
遠藤 | 守備の切り替え、1対1の強さはさすがデュエルマスター。攻撃面でもテンポよくパスを回せていた。 |
守田 | 攻守の切り替え、球際の強さでチームを助けていた。攻撃面でも相手の嫌なところに顔を出し、効果的なパスを出していた。 |
田中 | テンポの良いパス回しや効果的な縦パスでチームにリズムを作っていた。ただ、期待を込めてもっとアグレッシブにプレーをしてほしい。 |
南野 | 中央に入ってパスを受けたときは可能性を感じた。チームの都合で左サイドでプレーしているが、ぜひ中央でのプレーが見てみたい。 |
伊東 | センタリングにタイミングよく飛び込んだ追加点はあっぱれ。相手が引いていてスペースがない中だったが、もう少しドリブルで相手につっかけるシーンが見たかった。 |
大迫 | トップコンディションでない中、タイミングよく足元で受けたり、シュートを打ったりとチームに貢献しようとしていた。PK以外の得点があればよかった。 |
前田 | 持ち前のスピードを生かせるシーンはあまり多くなかった。途中出場なのでもっとアグレッシブにプレーしてもよかったと思う。 |
中山 | 追加点のクロスボールは素晴らしい精度だった。 |
久保 | 後半途中で投入され、チームに勢いをもたらそうと何度もボールを受け、ゴールに迫ろうとしていた。途中出場ということもあり、ミスタッチも多かったが攻撃の活性化に一役買った。 |
堂安 | 短い出場時間の中、ゴールに迫ろうとしていた。 |
原口 | 出場時間は短かったが、フリックで相手を外したシーンはさすがだった。 |
まとめ
中国代表はコンディションもあまりよくなく、日本代表としてはもっと相手を圧倒する高いレベルでプレーしてほしかったなというのが正直な感想です。
試合を通じてパスで相手を崩そうとする中でドリブルを入れるだけで相手チームはさらに対応が難しくなると思います。
久保や堂安などドリブルで仕掛けられる選手を先発で起用するとゲーム自体はおもしろくなるのかなと思います。
チームとしては中盤の3枚の連携は非常に良かったと思います。しかし、この3枚の控えが柴崎しかいない状況です。
南野や久保、堂安、原口などを試してみたり、ほかのシステムを試してみるなど今後様々な試行錯誤が必要になりそうです。
試合の中で良かった点、悪かった点をいかし、また修正して次戦のサウジアラビア戦をどのように戦うかを楽しみにしたいと思います。
つぶやき
今日の試合を見ていて思ったことをメモがてら記載してみようと思います。
みなさんもご意見等教えていただけたら嬉しいです!
- 南野が真ん中に顔を出すようにするなら流動的に動きながらボールを受けられる久保のような選手と共存できないかな。
- ただ、中盤3枚は悪くなかったので変えづらいな。
- CFを南野にして、右に久保、左に伊東はおもしろそう。
- 南野を左で起用するなら4-2-1-3にして南野が中に顔を出してトップ下は自由に動くイメージ。そうするとサイドバックは重要。
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